設立趣旨
変化に富んだ20世紀も終わりに近づき、21世紀が目の前に迫ってきている。21世紀がどのような世紀になるかは予測できないが、20世紀以上に波乱と変化の世紀になるものと考えられる。
この変化は単に環境の変化だけでなく、あらゆる分野の価値観に影響を及ぼすであろう。これからの企業経営は単に経営に関するテクノロジーだけでなく、幅広いナレッジと深遠なウィズダムがすべての判断と洞察の根底になければ乗り切れない。
たとえば、経営の品質、ベスト・プラクティス、ベンチマーキング等々の考え方にしてもその源泉は人間の持つナレッジの現れである。20世紀の機械文明は機械を使いこなすソフトウェアの開発へと進んだが、21世紀はナレッジを基準として新しい価値観を創造しなければならない。従ってその開発に当たっては理念、哲学が要請される時代になるであろう。
このナレッジは単に企業経営の分野にとどまらず、あらゆる社会現象への対応についても必要である。しかし、このような諸条件のもとでナレッジを基準にした管理のあり方や方法論についての体系的な研究は少ない。人間のナレッジをいかに有効に役立てていくかについて理論体系を確立し、その体系について世界各国との交流を深めていくことが21世紀における大きな課題である。
このような時代の変化とニーズの変化に対応するため、ここに新しく日本ナレッジ・マネジメント学会を設立するものである。広い視野で科学的に研究するため、単に学会だけでなく、産業界、官界などと共同で研究を推進し、その研究成果を積極的に広く公開し、社会に貢献させていきたいと考えている。
|